<Ad Hoc Records>
輸入盤新譜
MCCB/MCCB Ad Hoc 2,520
Things from the Past '78-'82 AdHoc 01
78〜82年に元ヘンリー・カウのサックス奏者ジェフ・リーがロッテルダムを拠点に制作/運営していた自主レーベル MCCB (Mass Culture Control Bureau) の全リリースと未発表曲、計22トラックの初CD化で、リー自身が関わったプロジェクトの集大成になっている。ヘンリー・カウを思わせる緊張度の高いチェンバー・アンサンブルを構築するレッド・バルーン(2曲でフレッド・フリス、ティム・ホジキンスン、クリス・カトラー、マルク・ホランダーが参加)、ファウストを思わせる混沌諧謔反復ロックのブラック・シープ、ニューウェイヴやある種のテクノ・ポップを思わせる、ねじれたユーモアに満ちたダダイスティックなストレンジ・ポップを聴かせるコンタクト・マイクロフォーン・オーケストラとソロ。>>試聴する1 >>試聴する2

カトリーヌ・ジョニオ&ティム・ホジキンスン/CATHERINE JAUNIAUX & TIM HODGKINSON Ad Hoc 2,520
Fluvial '83 AdHoc 02
アクサク・マブールやザ・ロウエスト・ノートにも参加したベルギーの女性シンガー/ヴォイス・パフォーマーのジョニオと、ヘンリー・カウのサックス/クラリネット奏者でザ・ワークのヴォーカリスト/マルチ・インストゥルメンタリストのホジキンスンによる83年の傑作アルバム。ザ・ワークの盟友ビル・ジロニス、ヘンリー・カウのリンジー・クーパーとジョージー・ボーン、ディス・ヒートのチャールズ・ブレンとマリオ・ボイヤーが参加している。強さと脆さを併せ持つようなジョニオの瑞々しく非凡なヴォーカリゼイションに、土俗的なビートや現代音楽的な室内楽を組み合わせ、鋭利で強靭な音楽を作り上げている。緊密に構築された数曲は時にアート・ベアーズを彷彿とさせる。>>試聴する

ヘット/HET Ad Hoc 2,520
Let's Het '84 AdHoc 03
84年にティム・ホジキンスンの Woof レーベルからリリースされたロンドン・アンダーグラウンドの幻の名盤がついにCD化。実験的アカペラ・グループ、フュリアス・ピッグのメンバーだったドミニク・ウィークスとキャス・デイヴィースによる音響ユニット。ケチャとガムランの強い影響の下、パーカッションとヴォイスを多用し、凝ったリズムとハーモニーを追究しながら精緻に構築された作品群。高いテンションが持続し、プリミティヴなパワーがほとばしる。ハリー・パーチ、コンロン・ナンカロウ、ヴァレーズ、ストラヴィンスキーあたりの現代音楽や、ザ・レジデンツ(『フィンガープリンス』)、 P.I.L. (『フラワーズ・オヴ・ロマンス』)、ディス・ヒートの先鋭的なサウンドに通じる部分がある。コールド・ストーリッジ・ステューディオでの録音。>>試聴する

V.A./V. A. Ad Hoc 2,520
Woof 7 Inches '80-'85 AdHoc 04
ティム・ホジキンスンとビル・ジロニスにより設立された Woof レーベルからリリースされた80〜84年の全4枚の7インチ・シングルに、同時期のザ・ワークとザ・ロウエスト・ノートの音源を加えた計24トラックをCD化。ホジキンスン&ジロニスのデュオはヘンリー・カウ直系のハイテンションなチェンバー・サウンド。そのデュオにミック・ホッブズとリック・ウィルソンを加えたザ・ワークは、そのサウンドをよりプリミティヴに先鋭化させ、メッセージ色を強めたアヴァンギャルド・パンク・バンド。アンディー・ボールとビリー・レベルによるザ・ロウエスト・ノートは、ポスト=ニューウェイヴ期らしく民族音楽やダブの影響を感じさせるエクスペリメンタル・ポップ。ギターやピアノの弦の絡み、響きが美しい。ゲストとしてザ・ワークの各メンバーの他、トレヴァー・ゴロンウィー(キャンバーウェル・ナウ)、アリグ(ファミリー・フォッダー)、ヴェロニク・ヴァンサン(ハネムーン・キラーズ)、カトリーヌ・ジョニオらが参加している。>>試聴する1 >>試聴する2

アンディー・ボール/ANDY BOLE Ad Hoc 2,520
Ramshackle Pier '84 AdHoc 05
ザ・ロウエスト・ノートのギタリストの84年の多重録音ソロ・アルバム。ギタリストとしての評価は高く、 E.L.O. やフェアポート・コンヴェンション、マイク・オールドフィールドやデイヴ・スチュアートのツアー・メンバーでもあった。アコースティック・ギターを豊かに響かせながら、ブリティッシュ・フォーク、トラッド、ブルーズを基本に、日本やインドなど世界各地のエキゾティックな民族音楽を取り入れた美しくメランコリックなサウンド。ビル・ジロニスが参加した曲は比較的アヴァンギャルド色が強い。>>試聴する

ヴィーナス・ハンドカフス(スザンヌ・ルイス&ボブ・ドレイク)/VENUS HANDCUFFS (SUSANNE LEWIS & BOB DRAKE) Ad Hoc 2,520
Venus Handcuffs '86 AdHoc 06
アメリカにおけるヘンリー・カウの後継バンドの一つ、シンキング・プレイグのメンバー二人によるダーク&ヘヴィなネオ・サイケデリック・ポップ。重く引きずるようなベースやキーボードを重ねた音響に気だるい女性ヴォーカル。自前の機材を使ったヨーグルト工場の廃墟での録音が、深いエコーと密室的な雰囲気を醸し出している。共にマルチ・インストゥルメンタリストであり、ルイス(ヴォイス/ギター/ヴィオラ/アコーディオン/シンセ/オーケストロン/メロトロン)が詞と曲を作り、ドレイク(パーカッション/ベース/フルート/ヴォイス/テープ/ヴィオラ)がサウンド・プロダクションを担当している。このユニットが後に発展してヘイルとなる。>>試聴する