<Fred Frith>

フレッド・フリス『ライヴ・イン・ジャパン』

FRED FRITH "Live in Japan"

鬼才ギタリストの81年の初来日ツアーを収めた幻の2枚組限定LPがついにCD化!

前衛ロック・バンド、ヘンリー・カウ在籍時から "Guitar Solos" のLPシリーズやコンサートでソロの即興演奏を追究していたフレッド・フリス。ギターからより多様で豊かな音響を引き出す過程で、テーブルの上に横たえた2台のプリペアド・ギター(内1台はダブルネック)を様々な方法で演奏するスタイルを編み出し、その集大成となったのが81年(マサカーと同時期)の初来日ツアーだった。招聘元の音楽雑誌フールズ・メイト/Recommended Records Japan から翌年1000セット限定でリリースされた2枚組LPは、重要作にもかかわらずマスター・テープ紛失のためこれまで再発されることのなかったレア盤である。リリースから28年を経て、ヴィニール盤からの緻密な復元作業と最新のリマスタリング技術によってこのたび初めてCD化された。(解説:坂本理)

フレッド・フリス/FRED FRITH Locus Solus 国内盤 2,730
ライヴ・イン・ジャパン '82 LSI 2116

フレッド・フリス/FRED FRITH ReR Recommended 2,520
Impur II '96 ReR/FRFC 2
フリスが2年間教鞭を執っていたフランスの総合音楽学校で96年にオーガナイズしたパフォーマンス『不純』の第二弾。エレクトリック・ギター、サックス、クラリネット、マリンバ、ドラムス、サンプラー、ヴォイスなど、総勢19名からなるチェンバー・ロック・アンサンブル14曲。初演は音楽学校のホールで予告なく演奏を開始し、観客ゼロの状態から気づいた人だけが次々と聴きに集まってくるというハプニング的な趣向で行われた。CDには反響の効いた古い工場での再演版が収録されている。サンプリングや電子音、ヴォイスなどノイズ的要素を取り込みながら、ロックのダイナミズムに支えられた緊張感と躍動感あふれるアンサンブルがめまぐるしく展開していく。ポップかつドラマティック、フリスならではのフレーズもちりばめられ、フリスの作曲作品の入門編としても最適な一枚。>>試聴する1 >>試聴する2

フレッド・フリス/FRED FRITH ReR Recommended 2,520
Nowhere / Sideshow / Thin Air '00/'01/'07 ReR/FRA 07
もはやフリス作品の一ジャンルと言っていい、ダンスのための音楽を集めたシリーズの第6弾。2000年代の3作を収録している。00年の『Nowhere』と01年の『Sideshow』はいずれも、多彩な音色のエレクトリック・ギターの多重録音と、ピアノ、ヴァイオリン、パーカッションが美しく絡み合う、哀愁に満ちた室内楽曲集。計16曲の室内楽作品集としても聴き応えがある。07年の『Thin Air』は、コンピューターやサンプリングも用いて、よりリズムが強調された、ダイナミックでエレクトリックなサウンドのダンス・ミュージック。>>試聴する1 >>試聴する2

フレッド・フリス&ジョン・ゾーン/FRED FRITH & JOHN ZORN ReR Recommended 2,730
The Art of Memory II '83/'85 ReR/FRA 06
80年代初期から現在に至るまで様々なプロジェクトでコラボレイションを重ねる盟友同士。ギター以外にも「弦」を用いて様々な音を引き出すフレッド・フリスと、サックス以外にも様々な「管」から音を絞り出すジョン・ゾーンによるスリリングなインプロヴィゼイション。丁々発止でやり合うわけではなく、どちらかが先導するわけでもなく、双方が繰り出す鋭くアイディアあふれる生身の音に即座に反応し合いながら、付かず離れず進行する絶妙のコンビネイションを見せる。デュオとしては初期の、83年と85年に行なったニューヨークでのライヴからの音源。>>試聴する

フレッド・フリス/FRED FRITH Locus Solus 国内盤 2,730
テクノロジー・オヴ・ティアーズ '87 LSI 2090
当時最先端のデジタル音楽制作システムだったシンクラヴィアと、アナログな多重録音やテープ操作の両方を使って構築した86年のスリリングな音響作品集。いずれもロザリンド・ニューマンのダンス作品のための音楽。ギター、ヴァイオリン、ベース、ピアノ、ドラムス、ヴォイスなど、フリス自身の多重録音に、天鼓の鬼気迫るヴォイスとジョン・ゾーンの痙攣的なサックスをサンプリングし、そのエッジを鈍らせることなくハイテンションな音響を緻密に構築。クリスチャン・マークレイのターンテーブル演奏もアナログなサンプリングとして導入されている。ラルフ時代の自宅多重録音の発展形であり、後年の本格的な作曲活動につながる重要作。(解説:福島恵一)>>試聴する

マサカー『キリング・タイム』

MASSACRE "Killing Time"

80年代初頭のNYダウンタウンに一瞬の閃光を放った伝説のハードエッジ・ジャズ・ファンク・パンク・ロック・トリオ

ヘンリー・カウが解散した78年、ノー・ニューヨーク/ノー・ウェイヴ全盛のNYに渡ったフレッド・フリス(ギター)が、ダウンタウン・シーンで頭角を現していたマテリアルと合流し、リーダーのビル・ラズウェル(ベース)とメンバーで当時16歳のフレッド・メイヤー(ドラムス、後にスクリッティ・ポリッティに参加)と共に結成した斬新かつ強烈なハードエッジ・ジャズ・ファンク・パンク・ロック・トリオ‘マサカー’(=大量虐殺)。テンションの高さが災いしてか、わずか1年半で活動を停止した。81年にセルロイドと当時のレコメンディッド・レコーズ・ジャパンからリリースされた本作は猛スピードで駆け抜けた彼らの活動の唯一の記録である。鋭利に研ぎ澄まされたNYでのスタジオ録音と、スリリングなパリでのライヴ録音からなるオリジナル・トラックに、未発表ライヴ音源を加えたリマスター盤。ライナー・ノーツは異才菊地成孔による「マサカーとゴールデン・パロミノスの時代」。大音量で再生せよ!(解説:菊地成孔、フレッド・フリス)

マサカー/MASSACRE Locus Solus 国内盤 2,730
キリング・タイム(リマスター盤、デジパック仕様) '81 LSI 2086


スケルトン・クルー『ラーン・トゥ・トーク/ザ・カントリー・オヴ・ブラインズ』

SKELETON CREW "Learn to Talk / The Country of Blinds"

フリス&コラ(&パーキンズ)、アクロバティックで過激な少人数限定ユニット

NYに渡ったギタリストのフレッド・フリスは、地元ミュージシャンと四人組のバンドを組んだが、ドラマーとベーシストが早々に健康問題で脱退してしまう。残ったチェリスト、トム・コラとの二人であらゆる楽器をこなしながら歌も歌うユニークなユニット、スケルトン・クルーを結成した。二人だけというハンディキャップを、豊富なアイデアとアクロバティックなテクニックで逆手に取り、高度な前衛性を追求しながら、同時にチープなストリート性を携行した。民族音楽とサンプリングと即興を取り入れたポップで過激な演奏と、当時の政治情況を告発するシニカルで悲痛な歌。フリスがソロ・アルバムで培ったソング・ライティングの集大成でもある。84年のデビュー作『ラーン・トゥ・トーク』と、女性エレクトリック・ハープ奏者ジーナ・パーキンズが加わってトリオとなった86年の『ザ・カントリー・オヴ・ブラインズ』の全2作に、ボーナス・トラックを追加してリマスターしたデジパック2枚組。日本盤ブックレットにのみ英語歌詞及び対訳を収録。ライナーノーツは83年と85年のスケルトン・クルー日本ツアーを企画したA-MUSIKの竹田賢一。(解説:竹田賢一、歌詞対訳つき)

スケルトン・クルー/SKELETON CREW Locus Solus 国内盤 5,040
ラーン・トゥ・トーク/ザ・カントリー・オヴ・ブラインズ(2CD) '84&'86 LSI 2084/5


<関連タイトル>

フレッド・フリス/FRED FRITH Locus Solus 国内盤 2,730
ギター・ソロズ '74 LSI 2067
実験的プログレッシヴ・ロック・バンド、ヘンリー・カウのギタリストとして活動するかたわら74年に発表された初のソロ・ギター・インプロヴィゼイション集。デレク・ベイリーの影響を受けつつ、プリペアド・ギターや不確定性を取り入れてエレクトリック・ギターの可能性を拡張したエポック・メイキングな作品。デジパック仕様リマスター盤。(解説:福島恵一)

フレッド・フリス/FRED FRITH Locus Solus 国内盤 2,730
グラヴィティー '80 LSI 2058
70年代にはヘンリー・カウ、ギター・ソロ、アート・ベアーズと、シリアスな音楽性を追求していた鬼才ギタリスト、フレッド・フリス。80年、サムラ・ママス・マンナ、マフィンズ、アクサク・マブールのメンバー達と共に作った本作は、斬新な実験性を含みつつ、民族音楽からヒントを得た「フェイク・フォーク」とダンス・ミュージックを取り入れた、明るいポップ・チューンぞろい。曲、演奏、サウンドともに申し分なし。数多いフリスの作品の中でも今なお最も評価が高いアヴァンポップの名盤。デジパック仕様リマスター盤。(解説:松山晋也)

フレッド・フリス/FRED FRITH Locus Solus 国内盤 2,730
スピーチレス '81 LSI 2069
NYを拠点に世界中のミュージシャンとの交流をはかった80年代初頭に、レジデンツのラルフ・レコーズからリリースしたソロ・アルバム三部作の第二作。前作『グラヴィティー』を継承したポップなサウンドに、ハイ=テンションな緊張感を加えた名盤。前半は民族音楽的フレーズと街頭のフィールド・レコーディングを多用した、エトロン・フー・ルルーブラン(ギグー・シュヌヴィエ、フェルディナン・リシャール、ジョー・ティリオン、マルゴ・マチュー)との共演。後半はライヴ・インプロヴィゼイションを取り入れたエキサイティングなマサカー(ビル・ラズウェル、フレッド・メイヤー)との共演。デジパック仕様リマスター盤。(解説:岸野雄一)

フレッド・フリス/FRED FRITH Locus Solus 国内盤 2,730
チープ・アット・ハーフ・ザ・プライス '83 LSI 2080
『グラヴィティー』『スピーチレス』に続きザ・レジデンツのラルフ・レコーズでリリースした83年のソロ・アルバム。ドラムス以外のほとんどすべての楽器を自分で演奏し、4トラックのテープレコーダーを使って自宅で録音・編集・制作した低予算「半額奉仕」の意欲作。ポップで過激でユーモラスな歌ものに取り組んだアヴァンポップ・ソング集。デジパック仕様リマスター盤。日本盤ブックレットにのみ英語歌詞及び対訳を収録。(解説:湯浅学、歌詞対訳つき)

フレッド・フリス/FRED FRITH ReR Recommended 2,730
Allies '89 ReR FRO07
同名のダンス・パフォーマンスのための89年作品。作曲者のフリス自身(ベース/ギター/ヴァイオリン/キーボード他)に加え、ジョージ・カートライト(アルト・サックス)、トム・コラ(チェロ)、ジョーイ・バロン(ドラムス)の名手三人をプレイヤーに迎えた超強力メンバーが織りなす、フリス特有のメランコリーと鋭利な緊張感を伴う美しく強靭なアンサンブル。

フレッド・フリス/FRED FRITH Locus Solus 国内盤 2,730
ステップ・アクロス・ザ・ボーダー '90 LSI 2068
国境を越え縦横無尽に駆け回り、世界中で活動を続けるフレッド・フリスの足跡を辿った90年のドキュメンタリー・フィルム『ステップ・アクロス・ザ・ボーダー』のサウンドトラックに、一部オリジナル音源を加えたオムニバスCD。ソロと様々なユニット、アーティストとの共演が収録されており、不世出のギタリストの幅広い活動を俯瞰する名盤で、入門編としても最適。デジパック仕様リマスター盤。(解説:坂本理)

フレッド・フリス/FRED FRITH ReR Recommended 2,730
Middle of the Moment '95 ReR FRO05
南サハラの遊牧民トゥアレグ族の生活を追ったフンベルト&ベンツェル(『ステップ・アクロス・ザ・ボーダー』の監督)の映画のための音楽。現地の伝統音楽とフィールド・レコーディングを、フリスが自らの演奏を重ねつつ綿密に編集・構成した、映画的な手法による極めて映像的な音響作品。ティム・ホジキンスンが演奏に全面的に参加したほか、フランスのジンタ(?)楽団シルク・オーが2曲、タンジェールのジャズ・バンド、グナワ・エクスプレスが1曲で参加している。95年作品のリマスター盤。

フレッド・フリス/FRED FRITH Locus Solus 国内盤 5,040
キープ・ザ・ドッグ(2CDs) '89-'91 LSI 2070/71
フレッド・フリスのレパートリーをライヴ演奏するために豪華メンバーが集結した、名高いプロジェクトの初リリース。89年から91年にかけてのアメリカ、ヨーロッパ、ソ連をまわるツアーに備え、フリス(g, vln)は、ルネ・リュシエ(g)、ジャン・ドローム(sax)、ジーナ・パーキンズ(e-hp, kbd)、ボブ・オスタータグ(sampler)、チャールズ・ヘイワード(ds)からなるスーパー・バンドを結成した。91年のツアーから抜粋したベスト・ライヴ音源集。デジパック仕様2枚組。(解説:坂本理)

フレッド・フリス/FRED FRITH ReR Recommended 2,730
Prints '78-'01 ReR FRA02
スタジオ入りしてからサンプリング音源(主に民族音楽系CD)を選んで作曲の素材とし、歌詞はその日の新聞記事から抽出するという、96〜97年にケルンのラジオ局WDRのために制作した即興的手法による作曲作品7曲に、コンピレーションに提供したカヴァー曲など87〜01年の5曲を収録。80年代のラルフ三部作を想い起こさせる軽快なポップ・チューン集。

フレッド・フリス/FRED FRITH ReR Recommended 特別価格
1,890
Accidental '96 ReR FRA01
インプロヴィゼーション、ポップ・チューン、現代音楽の作曲と、多岐に渡るフリスの音楽活動の中でも、映画やダンスとのコラボレーションは大きな位置を占めている。本作は96年に制作されたポール・セルウィン・ノートンのダンス作品のための音楽。ギター、ヴァイオリン、ヴォイス、キーボードなどすべてを自ら演奏しミックスした多重録音アンサンブル。街頭デモの録音の断片やラジオのランダム・チューニング音も音響的に用いられている。フリスならではの、激しくまた繊細な、そして極めてエモーショナルな音響ドラマが繰り広げられる。全11曲。
*数量限定のセール価格です。セール品のみ注文された場合は枚数に関わらず送料200円を別途加算させていただきます。

フレッド・フリス/FRED FRITH ReR Recommended 2,730
The Previous Evening '93-'96 ReR FF1
近年力を注いでいる作曲活動の一つの到達点となる現代音楽作品。3部に分かれており、それぞれがジョン・ケージと、その門下のアメリカの作曲家モートン・フェルドマン、アール・ブラウンに捧げられている。ケージの曲やテクストからの引用や、偶然性の理論を作曲法に取り入れている。ピアノ+ヴァイオリン(フリス自身の演奏)、クラリネット、パーカッション、テープ操作を用いた静謐でスリリングな音響世界。

フレッド・フリス/FRED FRITH ReR Recommended 2,730
Impur '96 ReR/FRFC 1
フリスが2年間教鞭を執っていたフランスの総合音楽学校で96年にオーガナイズしたパフォーマンス。音楽学校の学生と教師を、クラシック、ロック、ジャズ、古楽、アフリカン・ドラムといった専攻クラス別の多数のグループに分け、窓を開け放った校舎の教室のすべてに配置し、フリスの書いたスコアとストップ・ウォッチに従って、オリジナル曲や既存曲、インプロヴィゼイションなどを指定時間通りに演奏してもらう。中庭にいる聴衆だけが、すべてのサウンドを統合した状態を聴くことができる。同時に進行する異種ジャンルの音楽がシンクロしながら構築/脱構築を繰り返す混信ラジオ交響楽=B>>試聴する

フレッド・フリス/FRED FRITH ReR Recommended 2,730
Happy End Problem '03/'04 ReR/FRA 05
アマンダ・ミラーのダンス・パフォーマンスのための音楽。03年の表題作と、04年のの二作を収録。ヴァイオリン、チェロ、エレピ、パーカッション、ギター、エレクトロニクスに、尺八や中国古箏といったアジアの伝統楽器を加えた、エキゾティックで精妙で美しいチェンバー・アンサンブル。表題作ではストラヴィンスキー『火の鳥』のサンプリングや環境音も用いられている。フリスはダンス音楽を数多く手がけてきているが、近年のミラーとのコラボレーションは特別で、振付家と音楽家が対話を繰り返し、刺激を与え合いながら練り上げるクリエイティヴな共同作業を経た作品は、単なる付随音楽を越えるクオリティを持っている=B>>試聴する