<KLIMPEREI>

クリンペライ/KLIMPEREI In Poly Sons 1,680
Improvisation with myself, vol. 5 '10 IPS 1210
インプロヴィゼイションを取り入れた多重ソロ・シリーズ第五弾のテーマは「いくつかの方向から」。デュオ時代には見られなかったロックらしいラフなワイルドネスを取り入れながら幅を拡げた、このシリーズ最終作にふさわしい集大成。行き先を定めず好奇心の赴くまま寄り道を繰り返す、小さな驚きと発見に満ちた気ままな音楽散歩の記録、全5曲。白黒印刷簡易紙ジャケ仕様の廉価盤。>>試聴する

クリンペライ/KLIMPEREI In Poly Sons 1,680
Improvisation with myself, vol. 4 '10 IPS 1110
インプロヴィゼイションを取り入れた多重ソロ・シリーズ第四弾のタイトル「ロス・パラノス」はクリストフ・ペッチャナがクリンペライの前に活動していたエレクトロ・ポップ・ユニットの名前。当時の楽曲の再演を含む、賑やかにはじけた陽気でユーモラスなポップ・ソング集。全19トラックのインスト曲とヴォーカル曲が交互に収められている。わざと声をつぶしたパワフルなヴォーカル&コーラスが印象的。ヴォーカル曲の作風は絵本『ブタ友』に近い。クリンペライ版「みんなのうた」といった趣。白黒印刷簡易紙ジャケ仕様の廉価盤。>>試聴する1 >>試聴する2

クリンペライ(w/ピエール・バスティアン)/KLIMPEREI (with PIERRE BASTIEN) Musea 2,520
Octogonale imperative '10 GA 8652
86〜87年にリヨンで偶然近所に住んでいた無名時代から交流があり、レコーディング・セッションも行なっていたデュオ時代のクリンペライとピエール・バスティアン。98年には Prikosnovenie レーベルの依頼で名盤『メカノロジー・ポルタティーヴ』を共作している。バスティアンが機械仕掛けの自動演奏装置 ‘メカニウム’ とコントラバス、ポケット・トランペットでベースとなるトラックを録音し、クリンペライの二人が演奏を重ねていくという手法で、このとき2時間分の音源が制作された。ファンタジー/シンフォニック系レーベルの Prikosnovenie が採用しなかった、埋もれさせるにはあまりにもったいない絶品アウトテイクスを、10年後の08年にクリンペライのクリストフ・ペッチャナが新たな演奏もリミックスして仕上げたのが本作。バスティアン特有の気だるく夢幻的な無国籍エキゾティカが、クリンペライの軽妙なトイ・ポップに深い陰影を与えている。ちなみにタイトルの "Octogonale imperative" (=『命令的八角形の』?)は "Mecanologie portative" のアナグラム(文字並べ替え)。さすが。推薦盤。>>試聴する1 >>試聴する2

クリンペライ/KLIMPEREI La voix des sirenes 2,310
Quai des hannetons '10 VXSIR 008
奇ピアノやギター、リコーダー、ハーモニカ、ウクレレ、トイ・ピアノ、各種おもちゃなど、このレーベルのために久々にアコースティック楽器のみを使って録音した新作『コガネムシ波止場』。クリストフ・ペッチャナのソロ・ユニットになってからは健康的なノリのよさが目立っていたクリンペライだが、今回はフランソワーズ・ルフェーヴルとのデュオ時代を彷彿とさせるメランコリックで儚く、夢幻的な、かつてのサウンドがより洗練された形で蘇っている。実際に数曲でデュオ時代の音源も使われており、初期のクリンペライが好きな人にはたまらないはず。推薦盤。
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ドン・シモン、クリンペライ+テレフンケン/DON SIMON, KLIMPEREI + TELEFUNKEN Acidsoxx Musicks 1,995
25 Songs Looking for Ears '09 xx 315
奇抜でユーモラスな扮装でがらくた楽器やおもちゃ楽器を演奏する能天気オヤジ4人組、バルセロナのアヴァン・ポップ・バンド、ドン・シモン・イ・テレフンケン(以下DSYT)とクリンペライの絶妙のコラボレイション。クリンペライが作ったベーシックなトラックをDSYTが自由にふくらませて完成させた「聴く耳を探している25曲」。どこまでがクリンペライの素材でどこからがDSYTの仕事なのかわからないほど両者のコンビネイションは抜群だが、単体では得がたいアイディアの豊かさとサウンドの広がりを感じさせるのはコラボレイションならではの成果。09年。>>試聴する1 >>試聴する2

クリンペライ/KLIMPEREI In Poly Sons 1,680
Improvisation with myself, vol. 3 '10 IPS 0310
従来の家内制手工業的なプロセスではなく、あえて作り込まずにノリとひらめきを重視した自分自身とのジャム・セッション。インプロヴィゼイションを取り入れた多重ソロ5枚シリーズ第三弾のテーマは「リサイクル」。デュオ時代のクリンペライを含むクリストフ・ペッチャナの様々なプロジェクトの未発表/既発表音源を再利用して新たに演奏を重ねた、過去の自分とのインプロヴィゼイション。白黒印刷簡易紙ジャケ仕様の廉価盤。>>試聴する1 >>試聴する2

クリンペライ/KLIMPEREI In Poly Sons 1,680
Improvisation with myself, vol. 2 '10 IPS 0110
従来の家内制手工業的なプロセスではなく、あえて作り込まずにノリとひらめきを重視した自分自身とのジャム・セッション。インプロヴィゼイションを取り入れた多重ソロ5枚シリーズ第二弾のテーマは「文学」。クリストフ・ペッチャナが感銘を受けた作家20人それぞれをイメージした20曲の即興演奏ポートレイト集。ルイス・キャロル、フランツ・カフカ、ジョルジュ・バタイユ、ホルヘ・ルイス・ボルヘス、安部公房、フィリップ・K・ディックほか。白黒印刷簡易紙ジャケ仕様の廉価盤。>>試聴する1 >>試聴する2 >>試聴する3

クリンペライ/KLIMPEREI In Poly Sons 1,680
Improvisation with myself, vol. 1 '08 IPS 1008
クリンペライ・エ・セ・ザミ名義でライヴ・バンド活動も始めたトイ・ポップ界随一の人気者の新境地。タイトル通り、インプロヴィゼイションを取り入れた多重ソロのシリーズの第一弾。従来の家内制手工業的なプロセスではなく、敢えて作り込まずにノリとひらめきを重視した自分自身とのジャム・セッション。ピアノ、ギター、バンジョー、リコーダー、メロディカ、シンセサイザーやおもちゃ類の重ね録りに、打ち込みや旧作からのサンプリング/ループ、愛娘ローラちゃんの声も用いた、ちょっぴりワイルドでサイケデリック、リラックス・ムードの全40曲、切れ目なしノンストップの60分間。白黒印刷簡易紙ジャケ仕様の廉価盤。>>試聴する1 >>試聴する2 >>試聴する3

クリンペライ/KLIMPEREI Editions Milan 3,990
Copains comme cochons (CD+Book) '08 KlimCopains
クリンペライ=クリストフ・ペッチャナが子供たちの回りのおかしなお友だち(動物含む)のことを歌った楽しくユーモラスな14曲の歌それぞれにダンケルルルーが挿し絵をつけた子供向けCD絵本『ブタ友』(=超なかよし)。ピアノやギター、ウクレレ、リコーダー、メロディカ、シロフォン、おもちゃなどを使ったいつもながらの一人ぶんちゃかアンサンブルに、リズミカルな歌詞と飛び跳ねるようなベース音が元気いっぱいの躍動感を添える。子供の頃に感じた毎日の新鮮な驚きや興味を思い起こさせ、また子供に対するやさしいまなざしを感じさせる作品。版型 24cm x 24cm、35ページ。>>試聴する1 >>試聴する2 >>試聴する3

パロ・アルト&クリンペライ/PALO ALTO & KLIMPEREI Acidsoxx Musicks 1,995
Mondocane '07 XX 032
フランスのエレクトロ・アヴァン=ポップ・ユニット、パロ・アルトによるメランコリックなシンセ・チューンに、クリンペライ(クリストフ・ペッチャナ)が大幅に演奏を加えてミキシングしたコラボレイト・アルバム。パロ・アルトのジャック・バルベリ作の同名のショート・ストーリーに基づくサウンドトラック。物語は最終戦争後の地球上の(あるいは地下世界の)情景をエロ・グロ・ナンセンス風に描き出しているが、音楽には終末的な重苦しさはなく、むしろ楽しげな祝祭的/諧謔的なサウンドになっている。>>試聴する1 >>試聴する2

クリンペライ/KLIMPEREI Jardin au Fou 2,730
Love You '88-'95 FOUCD 001
世界各地の小さなレーベルから少数ずつリリースされていたため、すぐに入手困難になってしまった初期クリンペライの88〜95年のカセット作品群から25曲を厳選してCD化。改めてマスタリングしているので新作のように音質がいい。デュオ時代のクリンペライの儚くセンシティヴな世界をこよなく愛するファンにはたまらない企画。セバスチャン・モルリガンの32ページの画集ブックレットがついた特製紙ジャケット入り。>>試聴する1 >>試聴する2

クリンペライ/KLIMPEREI Jardin au Fou 3,150
Galipoche et Chipiron '07 FOUCD 001-hc
わが子ローラちゃんの誕生を祝ってクリストフ・ペッチャナが制作したプライヴェート・アルバム。ローラちゃん(と)の悲喜こもごもを描いた、かわいくてセンチメンタルな28曲のトイポップ集。デュオ時代には見られなかったブルース調/ロックンロール調の曲はパスカル・コムラードを思わせる。「甘えん坊ローラ」「僕のお腹に乗るローラ」「夢見るローラ」などなど、全曲ローラづくしのタイトルにもクリストフの親バカぶりが窺えて微笑ましい。本来はジャルダン・オ・フー・レーベルの有料会員にのみ頒布される非売品CDを特別に100枚入手。この日本のファンのための限定販売分にはクリストフの直筆サインと記番入り。さらにレーベル・プロデューサーであり、クリンペライのアートワークも手がけているセバスチャン・モルリガンの直筆オリジナル・ポスト・カードがつく。お早めに!>>試聴する1 >>試聴する2

クリンペライ/KLIMPEREI Jardin au Fou 1,575
On the Lily Lawn (8cm miniCD) '06 FOUMCD 002
クリストフ・ペッチャナのソロ・プロジェクトとなってからポジティヴな明るさを増したクリンペライ。新作は8cmミニCDに全9曲(計20分)が詰まった全編歌ものの意欲作。
リコーダーやギター、ピアニカ、カズーなどのアコースティック・アンサンブルによる「チャカポコ」としたサウンドは、いつものチャーミングなクリンペライのもの。亡き友ジョン・B.コーナウェイの英語の詩を、クリストフが意外にも渋くけだるく絞り出すように歌い上げている。デカダンな哀愁を帯びつつ、どこか情けなさの漂う憎めないポップ・ソング集。>>試聴する1 >>試聴する2


<クリンペライ関連タイトル>

クリンペライ/KLIMPEREI In Poly Sons 2,520
Salle Polyvalente '06 ips 0506
ダンス・パーティーをテーマにした、クリンペライの新作コンセプト・アルバム『多目的ホール』。ソロ・プロジェクトとなった現在の作品と、デュオ時代の作品を半々に織り交ぜ、パーティーへ出掛ける少年少女の期待と不安、ドキドキ感とワクワク感、出会いの予感、etc. を描き出す。ブンチャカとした不器用なリズム、お散歩のテンポで進むとぼけたメロディー、転げ回るような歌の追いかけっこ、つんのめり気味のワルツ、不安気なギターのつぶやき、ピアノの嘆き。くるくると変わる心模様を映すかのように、様々な印象の小曲が並べられた、甘酸っぱくも切なく美しいひととき。ナイーヴ・アートにも通ずるテイストのフランスのへたうま女流画伯イザベル・ボワノによる、リズム感も躍動感も皆無のアート・ワークとのマッチングもビミョーかつ味わい深い。>>試聴する1 >>試聴する2 >>試聴する3

クリンペライ/KLIMPEREI Locus Solus 国内盤 2,730
パタモブ:'97-'01 '97-'01 LSE 2083
現在クリストフ・ペッチャナのソロ・ユニットとなっているクリンペライが、まだフランソワーズとのデュオ・ユニットだった97〜01年の未発表音源集。無垢さの中にどこか憂いを含み、それでいて健康的でもある、クリンペライのまさに充実期の名曲が揃っている。
ピアノやギター、笛、おもちゃの鳴り物などの素朴な音色にシンセサイザーやシーケンサーが色を添え、ブンチャカとしたワルツ崩れのリズムと変拍子が刻む「お散歩」のテンポに乗って流れる、愛らくも少しメランコリックなメロディー。その後、時と共に彼らのサウンドも変化してゆくが、ここにはデュオ時代のクリンペライの最も良質な部分が瑞々しく収められている。当時、週末ごとに二人のポートレイト写真を撮り、自宅で曲を作り続けたペッチャナ夫妻の「生活の記録」でもある。
鬼才ドミニク・グリモーによる良質音源発掘シリーズ「ズュット・オ・ピスト」の第二弾リリースにふさわしく、選曲・編集に加えクリアな音質も素晴らしい。
(解説:セバスチャン・モルリガン)。
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クリンペライ/KLIMPEREI Acidsoxx 1,995
Baboler '05 XX 022
クリストフ・ペッチャナのソロ・プロジェクトとなったフレンチ・トイポップの人気者クリンペライの新作アルバム。これまでの控えめな愛らしさはそのままに、悪戯っぽい、とぼけたようなお茶目さが加わり、室内から一歩外へ出て歩み始めたような軽やかさを感じさせる23曲。ピアノやギター、メロディカやおもちゃの楽器、シンセサイザーなど、使用する楽器や楽曲自体は変わらないが、混沌とした夢想的なサウンドが少なくなり、シンプルですっきり、メロディーが際立つサウンドとなった。メロディーの独自性に改めて気付かされる。>>試聴する

クリンペライ/KLIMPEREI Prikosnovenie 2,467
Le Tchak '04 Prik 085
もはや‘フレンチ・トイ=ポップ’の代名詞的存在のクリンペライ。クリストフ&フランソワーズの夫婦デュオとして長く活動を続けてきたが、今回の新作からクリストフ・ペッチャナのソロ・ユニットとなった。古めかしいピアノの音やギター、ピアニカ、おもちゃの音など、これまでのアコースティックな持ち味に加え、電子楽器によるサウンドも目立ち、ブンチャカとしたリズムもどこかすっきりとしている。ロマンティックな世界はそのままに、明るさと軽快さを増し、時に洗練された小粋ささえ漂わす、少し大人になった新生クリンペライ。開放的で前向きな印象で、今後も楽しみになる1枚。>>試聴する

クリンペライ/KLIMPEREI Locus Solus 国内盤 2,730
冬の海辺でただ独り '91 LSE 2015
ピアノやギターなどアコースティックな楽器を用いて、キュートでキッチュでポップなおもちゃ箱サウンドを奏でるリヨンのカップル・ユニット。それまで自宅録音のカセット作品を世界各地の自主レーベルからひっそりとリリースしていた彼らが91年にフランスのアヴァンポップ・レーベルAYAA disquesから出した初めてのCD作品。センチメンタルでノスタルジックな唯一無比のクリンペライ・ワールドはすでに完成されており、この1枚で日本でも多くの熱狂的ファンを獲得した初期の名盤。しばらく品切れとなっていたがジャケットを一新し、装いも新たに再リリースされた。(解説:渡邊宏次)

クリンペライ&ピエール・バスティアン/KLIMPEREI & PIERRE BASTIEN Locus Solus 国内盤 2,730
メカノロジー・ポルタティーヴ '98 LSE 2037
キュートでキッチュでポップなおもちゃ箱サウンドを奏でる男女のデュオ・ユニット、クリンペライ。様々な楽器を演奏する「メカニウム」と名付けた自作の自動演奏装置との合奏で不思議な魅力を発する機械仕掛けの音楽を作り出すバスティアン。不思議音楽ファンの心を捕らえて放さないフレンチ・アンダーグラウンドの二大アーティストの共演。センチメンタルでノスタルジックなサウンドを戯れるように紡ぎ出すクリンペライと、ぶっきらぼうなトランペットと規則正しい機械ノイズをつぶやくバスティアン&メカニウム。お互いの魅力を最大限に引き出しながら融け合う見事なコラボレーション。(解説:渡邊宏次)

クリンペライ/KLIMPEREI IN POLY SONS 2,520
Alice au pays des Merveilles '00 IPS 0600
ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』の世界をクリンペライが丁寧に描き出した1枚。少し悲しげな「序曲」のテーマ、ひょこひょこした動きが目に浮かぶようなウサギのテーマ、また時折差し挟まれる擬音やヴォーカルなどによって、アリスが出会う様々な事柄が描写されている。1〜2分程度の短い曲が全41曲、『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』『スナーク狩り』の3部に分かれている。曲のタイトルを元に、それぞれの場面を思い浮かべるのが楽しい。

フランク・パール&クリンペライ/FRANK PAHL & KLIMPEREI IN POLY SONS 2,520
Music for Desserts '01 IPS 1001
オンリー・ア・マザーを率いたアメリカのアヴァン=ポップ・アーティストと、リヨンのトイ=ポップ夫婦ユニットのテープ交換による共作アルバム(2001年)。ネジの外れたパールの実験ポップ・センスと無国籍ウェスタン風味が、夢見るクリンペライの無邪気でキュートな純粋おもちゃ世界と絶妙にブレンド。雑音を加え位相をずらすことで深みを増した、たどたどしくも楽しくノスタルジックな極上のアヴァン・トイ・ポップ・サウンド。18の曲名はいずれも美味しそうなデザートの名前。ボナペティ!